ボヘミアンラプソディー サントラ 曲別シーン解説やってみたレビューVOL.4
代表作のボヘミアンラプソディーでその名を知らしめる
もちろんクイーンの楽曲は素晴らしいものが多数あるが、このボヘミアンラプソディーが秀逸で、そして岐路に立たされたクイーンをスターへの道へ押し上げたといっても過言ではなく。
史実では、それまでトライデントとうまくいってなかった契約も、ジョン・リードが解決してくれることに。
そして、心おきなく曲を作りヒットを飛ばすようになり、世界ツアーもがんがん回るようになりました。
8.NOW I’M HERE
映画の中ではボヘミアンラプソディーで爆発した後に、世界ツアーをまわる時の曲になっています。
ライブシーンもがっつりというわけではなく、ちらちらと、そして回った国の国名が画面に浮かぶという、製作費めっちゃ節約してるようなシーンでしたが、ライブシーンのラミ演じるフレディーの衣装やムービングがなんとも盛り上がる感じでよかったのではないかと。。
そして世界ツアーをまわっている時にフレディが自分がバイセクシャルでゲイであると気づいていくというような描写が見られますが、実際はもっと早くに自分はゲイでバイセクシャルだと気づき、思い悩んでいたようです。
ポール・プレンターがフレディの性を目覚めさせた感じになってましたが、ドキュメンタリーDVDでは、ジョン・リードがフレディーに
「私はゲイなんだよ」と話すと、「私もです」と自分のセクシャリティーを認めていたようです。
というか、ジョン・リードもゲイやったんかい!と、調べているときにそれもわかってびっくりしましたが(笑)
今でこそわりとマイノリティセクシャリティーの告白はあまり珍しくないですが、フレディーは両親がとても敬虔なゾロアスター教の信者だったことから、若いときは罪の意識のようなものに苛まれていたのではないかと思います。
9.CRAZY LITTLE THING CALLED LOVE(愛という名の欲望)
この曲は、エルビスプレスリーを彷彿とさせる曲調で、ビートルズのジョン・レノンも好んだと言われています。
この曲が流れるのはフレディの自宅でのパーティーシーンなのでちょっと前後します。
順序的にNow I’m hereのあとにこの曲がなんで収録されているのか謎ですが。。。
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この後メアリーとの関係に少しづつ亀裂が
10.LOVE OF MY LIFE
メアリーのことを心から愛していたのは事実ですが、それとは裏腹にどうしても自分のセクシャリティーを隠すことができずに、メアリーに自分はバイセクシャルだと打ち明ける。
映画では少し悲劇的な感じで描かれていたけれど、いろいろエピソードを探ると二人はそのことに対して割り切っていたのではないかと思われます。
メアリーにプロポーズはしたものの、フレディの男遊びが嫌でそれに応じなかった。
ツアー中も、初期はフレディの部屋には美女が出入りしていたのに、だんだん男性のほうが多くなっていったとブライアンだったかロジャーが語っていた記事を見ました。
心ではメアリーを求めているのに身体は男性を求めてしまう。。
話は前後しますが、ボヘミアンラプソディーのパンフレットに、クイーンが来日した時につくボディーガードさんと通訳さんの対談がありますが、日本へのツアーにはメアリーとメアリーの彼氏も同行していて、もちろんメアリーは部屋は彼氏と一緒でフレディーとは別。
メアリーはフレディーのお姉さんみたいな関係だったといわれています。
映画の中では、フレディは自分の家の隣にメアリーを住まわせて、ときどき窓越しに電話をしたりと、女々しい感じがありましたが、もうこの二人は家族だったのではないかと思います。
LOVE OF MY LIFEは、ライブでは必ず歌われて、みんなで合唱する定番だったようです。
11.WE WILL ROCK YOU
映画の中ではスターになったフレディーとメンバー間で少しづつ不協和音が流れている感じになります。みんながフレディーの遅刻やら態度に嫌悪感を感じ始め。。。
ブライアンやロジャー、ジョンが結婚し家庭をもっているのにフレディだけは独身で。。
この辺にも価値観のずれが生じてきているのでしょうね。
そんな中、ブライアンがフレディはライブでの観客を巻き込んで一体化させるのが長けているということで、足拍子と手拍子でリズムをとり、観客と一緒に盛り上がれる曲、
WE WILL ROCK YOUを作ります。
Stomp,Stomp,clap! Stomp,Stomp,clap! のリズムは永久不滅のように今でもスポーツ界で使われたり、何か盛り上げるときに流れたりと、大活躍の1曲です。
映画ではこのライブのあとに、メアリーがあらわれフレディに新しいボーイフレンドを紹介する。
フレディーはショックを隠せない感じだけど、事実はすでに割り切っているところだと思います。
時系列の話になるとこの辺はすごく複雑になるのでやめておいて、映画の中ではCBSからフレディにソロの話が来ているからとポール・プレンターがジョン・リードにフレディに伝えるように指示してそのあと、ロールスロイスの中でもめて、ジョン・リードは解雇される。
実際にもジョン・リードは解雇されていますが、それがこういうやり取りの中で解雇されたのかどうかはわかりません。
12.ANOTHER ONE BITES THE DUST
ジョン・リードを解雇したことで、ロジャーとフレディはけんかになります。
それはそうでしょう。ジョンはクイーンの極貧契約から救ってくれた人物なので、いわば恩人のようなもの。それで勝手にフレディが解雇したらロジャーも切れます。
そして、そのケンカの仲裁をするように、ジョン・ディーコンのベースでANOTHE ONE BITES THE DUSTが始まります。
この曲はディーコンの傑作です。個人的にいうと私はMY BEST FRIENDも好きですが、このブラックミュージックのようなサウンドは、マイケル・ジャクソンからもシングルカットしたほうがいいと勧められて、全米でも1位になりました。
映画では、ゲイクラブで遊びあるくフレディの姿、そして記者会見でセクシャリティや自分のアイデンティティについて意地悪な質問をされる場面になりますが、スターは常にいろんなことに晒されて、うんざりするのも気の毒ですよね。
そして、
13.I WANT TO BREAK FREE
クイーンのメンバー全員が女装しているPVを作るっていう。。。
この場面は何度見ても思わず吹き出してしまいました!!
女装を真剣にやりながら真面目に歌うクイーンがたまらんおかしくて!!
やりきるところがまじですごい!!
これは向こうのメロドラマのパロディでやってみたそうです。。(笑)
そして、この曲はアメリカでは「変態行為」とみなされ、MVが放送できないと断られています。
映画では、ここでフレディーの不満が爆発。
アルバム出して、ツアーアルバム出してツアーの音楽活動の繰り返しが嫌だと。
そしてCBSからソロアルバムの話が来ているという話になり、あわやクイーンが不仲で解散するのではという展開に入りかけるのですが、事実はフレディだけでなくロジャーやブライアンもソロアルバム制作はしているし、活動を少し休止することになったのはライブエイド後のことで、それこそアルバムとツアーの繰り返しで疲れていたのと、メンバーの距離感が近くなりすぎたので、いったんブレイクをいれるということでした。
そして、映画の中ではフレディがそのままソロ活動をして、いくという話の流れになります。
それではVOL.4はこれにて〆まして、VOL.5に続きます
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http://jihyangsuh.lara-communications.com/2019/04/08/post-686/
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