ボヘミアンラプソディー サントラ 曲別シーン解説やってみたレビューVOL.3
ボヘミアンラプソディーのサントラレビューやってます。
7.BOHEMIAN RAPSODY
レビューのVOL.2で中途半端にボヘミアンラプソディーの曲のレビューに突入してしまい、この曲が肝心かなめなことに気づいて無理矢理VOL.3につないでもっとがっつりレビューにしようと思った次第です(笑)
映画のシーンとしてはEMIの事務所からロック・フィールドスタジオへ移り、そこで制作活動に入るのですが、ロック・フィールドで農場広がる景色を見て、フレディはなにかフレーズを思い浮かべます。
それが、ロック・フィールドに鳴り響いていた鐘の音からヒントを得たのか、フレディの頭の中をよぎったメロディなのかはわかりませんが、ピアノに向かいメロディと歌詞を合わせて、歌ってみる。そのハーモニーに、なにか降りてきたかのように感じるフレディ。
そして、録音。
とにかく、クイーンの録音作業はすごくこだわりがあって長かったというのが映画のシーンでわかりますよね。
いや、そんなこだわっていたなんて知らなかった!この映画を見て初めてレコーディングに対するこだわりがあったんだと知らされました。
でも、ここまでこだわればそりゃ名曲生まれるわ!というのは誰もが納得しますよね。
ボヘミアンラプソディーが収録されたアルバム『A night at the Opera』というのは、このアルバムを収録していたロック・フィールドで、メンバーが見たマルクス・ブラザーズの映画「A night at the Opera」を見ていたので、仮題でアルバムをこう呼んでいたらしく、それでそのままアルバムのタイトルにしたようです。
とにかくボヘミアンラプソディーは収録にもものすごいこだわりを見せたようで、映画ではまずロジャーの高音の「ガリレオ~~♪ガリレオ~♪」と叫ぶシーンから始まります。
何度も何度も何度も歌ってダビングを重ねてたと言います。
このボヘミアンラプソディーは6つのスタジオを使ってバラバラに録音したので、もはやこの曲を把握するものはフレディ一人だけ。
メンバーはとりあえず彼に従って演奏や歌を歌うという誰もが少々不安になるということでした。
演奏もコーラスもすべてクイーンのメンバーで作られて、しかも録音方法が何重にもダビングをしてというオリジナリティが溢れすぎているから、この曲は容易にコピーができないほど強烈なクイーンの代表曲になっているのだなと思いました。
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6分強の大作
そしてボヘミアンラプソディーをEMIのレイ・フォスターに聞かせるシーン。ここでは、曲が長すぎる、歌詞がむちゃくちゃで呪文のようだ、とシングルカットを反対されてしまう。
ロック・フィールドでは、我が曲をと争っていたロジャーとブライアンも、ボヘミアンラプソディーでなければだめなんだと【BOH RAP】推しをする。
結局映画ではEMIを蹴ってでていくという形になり、フレディーはこれをラジオ局に持ちむ。
ラジオ局のDJは本当に実在した人物で、キャピトル・ラジオのケニー・エヴェレット氏。
レコード会社やラジオ局の上層部はこの曲は何度も流すことはできないだろうと言いつつも、ケニーはこの曲を気に入り何度もオンエアーしました。あるときは週に14回も流したと言われています。
そしてそれが功を奏し、まだ発売してないにもかかわらず、ファンがレコード店に並んだという逸話もあるくらいです。
そして、ボヘミアンラプソディーは瞬く間にイギリスのヒットチャートナンバー1に輝き、その後クリスマス期間も含めて9週間その座を動かなかった。
実はこのアルバムは4作目でそれまでにヒット曲があったにもかかわらず、トライデントとの契約(映画ではEMIになっているが)で、クイーンにはまったくお金が入ってこないことになっていて、メンバー全員極貧すぎて、もう音楽活動はできないのではないのではというところまで追いつめられていた。
そして、その当時エルトンジョンのマネージャーとして成功していたジョンに相談して、マネージメントはすべて彼に任せて、クイーンは曲作りに集中することができたといいます。
どのくらい貧乏だったかというと、ロジャーのドラムのスティックが折れても買い替えることができないほど(笑)
だから、この曲は崖っぷちぎりぎりのところで生まれ、ヒットしたのです。
そして、映画に名前も出したくないほどの制作会社トライデントとも手を切り、ジョン・リードにマネージメントを任せ、成功することができました。
そして、この曲は今後の音楽界においても革新的なことをします。それはプロモーションビデオを作ったこと。この曲がプロモーションビデオの元祖になったということです。
映画ではプロモーションビデオの一部も流れますが、これはアルバム『QUEENⅡ』のカバージャケットのポーズを再現して制作したものでこのPVを流すことでテレビを通じてアピールすることができ、今後音楽会でトップに上るにはこのPVを使うという手が確立されたようです。
このように、クイーンのボヘミアンラプソディーはクイーンの存続を救っただけでなく、今後の音楽界のプロモーションの先駆ともなったのです。
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名曲は今も人を魅了する
そんなたくさんのドラマを抱えて生まれた名曲ボヘミアンラプソディー。
クイーンの楽曲には数々の名曲がありますが、この曲が映画のタイトルになったのは、やはりそこにクイーン全員の思い入れと技術が終結したからだと思います。
今後何か書き足すことがあればこちらにどんどん足していきますが、ボヘミアンラプソディーのレビューはこちらでいったん〆ます(笑)
お次のレビューVOL.4もお楽しみにーー!!!
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