イチロー選手引退 リスペクトが止まらない。
天才のルーティンとそのフレンドリーな魅力にせまる。
イチロー選手、早すぎる引退に驚き
マリナーズのイチロー選手がプロ野球選手を引退すると21日表明しました。
えーー!!早くないですか!ご自身でも50歳までは現役でいたいと語っていたのに。。
イチロー選手、言わずと知れた天才ですがなにがすごいって数々の逸話です。
100年に一人の天才と言われていますが、その理由は何なのでしょう。
野球の成績?記録?いえいえ、それだけではありません。。
打撃だけなら数年に一人の選手、守備だけなら10年に一人、走塁だけなら数年に一人、鉄人ぶりなら10年に一人。
成績だけならそうなりますが、人間力、野球界、スポーツ界への貢献度など総合するとやはりすごい選手だと思います。
彼の天才ぶりをいろいろ振り返ってみましょう。
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幼少の頃のイチロー
イチロー選手の子供の頃の作文はあまりにも有名です。
小学校6年生で書いた作文ですが、将来の目標設定に加えて細かい数字が書かれているところがすごいですよね。
目標設定がこれだけしっかりできる小学6年生がどれほどいるのか。。
『ぼくの夢』
愛知県西春日井郡とよなり小学校
6年2組鈴木一郎
ぼくの夢は一流のプロ野球選手になることです。そのためには、中学高校と全国大会に出て活躍しなければなりません。
活躍できるためには練習が必要です。ぼくは、3歳のときから練習を始めています。3歳から7歳までは半年くらいやっていましたが
3年生の時から今では、365日中360日は激しい練習をやってます。だから1週間中で友達と遊べる時間は、5~6時間です。
そんなに練習をやっているのだから、必ずプロ野球選手になれると思います。そして中学、高校と活躍して、高校を卒業してから
プロに入団するつもりです。そしてその球団は、中日ドラゴンズか西武ライオンズです。
ドラフト入団で契約金は1億円以上が目標です。ぼくが自信があるのは投手か打撃です。
去年の夏、ぼくたちは全国大会に行きました。そして、ほとんどの投手を見てきましたが、
自分が大会NO1選手と確信でき、打撃では県大会4試合のうちホームラン3本を打ちました。
そして、全体を通した打率は5割8分3厘でした。このように自分でも納得のいく成績でした。
そしてぼくたちは、1年間負け知らずで野球が出来ました。だからこの調子でこれからも頑張ります。そしてぼくが一流の選手になったら、
お世話になった人に招待状を配って応援してもらうのも「夢」のひとつです。とにかく1番大きな夢は、プロ野球選手になることです。
自信に満ち溢れてすばらしい小学生です。
しかし、このプロ野球選手になる目標は目標以上の選手になりました。
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イチロー選手の軌跡
このあとイチロー選手は愛工大名電で2回の甲子園出場を果たしますが、2回とも初戦敗退。
しかし、「天性の打撃センスがある」と」オリックスの三輪田スカウトに見初められ1991年の秋のドラフトで4位指名されプロ入りしました。
ウエスタンリーグで1年目から首位打者になったりはしていたものの1軍にはなかなか定着しないでいましたが、94年にオリックスの監督が仰木彬監督になったのが転機で、イチローの才が認められました。
この時に仰木監督のアイデアもあり「イチロー」と改名し、1軍に定着。
この年の9月にシーズン200安打を達成して、安打最多記録を更新。首位打者のタイトルをメジャーに移るまで7年連続で獲得。
2度の優勝、MVPは3度獲得。安打記録はどんどん記録を更新していきましたが、2000年10月にはメジャーに挑戦することを発表しました。
それまではメジャーに行くのは野茂英雄投手はじめピッチャーがいくものという概念をやぶり、打者としては初めてだったのです。
日本人打者はメジャーでは通用しないというそんな風評もありましたが、イチロー選手は1年目から旋風を巻き起こし、メジャーを席巻したのです。
1年目はメジャーの新人最多安打記録を塗り替える242安打達成、リーグのMVP、新人王、首位打者、盗塁王に輝き、最多票を集めてオールスター戦にも出場です。
周囲の期待をはるかに上回る活躍。
この後はご存知どんどん記録をつくりメジャーの活躍だけではなく、WBC出場では日本の若い選手たちを牽引し、その力を発揮しています。
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イチロー選手の人間的魅力
実は私はまったく野球が好きではありません。ルールくらいはなんとかわかりますが、テレビで野球をみるとか、ニュースでみるとかほとんどないのです。
だけど、イチロー選手のことに関してはすごく関心があります。
それは、イチロー選手の人間性が卓越されていて、洗練されていて、それでいて親近感があって、気持ちの良い人だからです。
野球の記録の逸話もすごいですが、人間的な逸話もなかなかすごいのです。
野球選手としての彼のルーティンも魅力だと思います。
そのルーティンを聞くと、ロボットか!と思われる方もいらっしゃるかもですが、私はプロに徹するというところでイチロー選手のルーティンを聞くのが大好きでした。
まずイチロー選手は翌日のゲームの時間開始から寝る時間や起きる時間を逆算して、食事の時間や全てのスケジュールを決めています。
本番の試合よりもそれまでいかに準備したかということを大切にするので、終始一貫、自分の決めたことをきっちりとこなすことが成果をだすと信じています。
イチロー選手の考え方はすべてルーティンとして現れます。
朝昼兼用の食事でカレーを食べていたのは有名な話で、それを聞いた日本の野球少年たちが、毎日カレーを食べたら野球がうまくなるといってカレーが流行ったという話もあります。
カレーを食べていたのはマリナーズ時代のことだそうですが、その後は年単位でずっと同じものを食べ続けるそうです。
例えば食パンとか。
同じものを食べ続けるのは違うものを食べることによって美味しくなくて気分が下がったり体調を崩してしまうといった野球に影響しかねない不確定要素をいれたくないという理由からです。
車の中で聞く音楽はいつも同じで2、3時間聞いていても平気だとか。
イチロー選手は野球でストレスがかかるから、ストレスのかからない生活をおくることでバランスを保っていたようです。
まさに野球をするために生まれたターミネーター(笑)
とは、冗談ですが、そんなストイックに見えることもストレスにならないようにするための策なのですね。
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イチロー選手のインタビューにも秘話が
今までごまんとインタビューや質問を受けてきたイチロー選手ですが、野球少年に質問された1つに「どうやったら野球がうまくなりますか?」と質問されたことがあるそうです。
その答えは、「道具を大事にすること」だったそうです。
イチロー選手はもちろんバットやシューズ、グラブすべて特注でオーダーしているのはもちろんですが、特にバットは移動するときは除湿剤の入ったジュラルミンケースに入れて持ち歩くほど湿度管理にこだわりがあります。
バットの置き方にも注意を払っていますし、横にするときは芝生につかないようにグラブの上に置いているそうです。
クラブは必ず試合が終わったらベンチで丁寧に磨くそうです。
これは道具を大切にするということだけではなく、オンとオフの切り替えにもなっていて、その日の最終的なルーティンを丹念に行いながら反省もし、スタジアムをでたらそのあとは仕事を家に持ち帰らない。
グラブを磨く作業で仕事のすべてを終わらせているのもルーティンなんだとか。
これは脳科学的にも理にかなっていて、これをやっておけば大丈夫!という意識をもつことで自動メカニズムが脳に形成されて集中することができるそうです。
同じ行動を繰り返すことでメンタルを安定させているんですね。
そしてもう一つは、「パールハーバー」という真珠湾攻撃を題材とした映画が公開されたときに、記者に質問されたそうです。
「パールハーバーは見ましたか?」と。イチロー選手は「みてません」と答えました。
記者はなぜ見ないのかということも聞きましたが、イチロー選手が答えたのは、「目が悪くなるから」でした。
イチロー選手は「視力はボールを見るためだけに老化しないように温存しておきたい」と常々言っているようで、遠征先のホテルの明かりが暗いのも、明るいのに変えるように指示するという徹底ぶりだそうです。
極力活字もテレビもみないそうです。
ただ、最近は試合前にタブレットで日本のバラエティーをみていたそうです。これもルーティンにしているのは、緊張をほぐすためだったのですかね。。
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イチロー選手のベストな話
私がすごく印象に残っている話は、イチロー選手はプロ野球選手となってからずっと、体重が変わっていないそうです。
日本の選手がメジャーに来ると、みんな、他の選手の身体の大きさを見て肉体改造したくなるそうです。
それで沢山食べて筋肉をつけたがるそうです。すると外人並みのパワーがでると思うのでしょうね。
イチロー選手もご多分に漏れず、肉体改造をしようとした時期があったそうです。
だけど、体重を増やすと身体が重くて動きにくくなり、けがも多くなると肉体改造をやめたのです。
それで、あの守備の時にみせる機敏さは、体重を増やさないように維持しているところからきているのですね!
すばらしい考えです。というか、絶対正解です!
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イチロー選手のフレンドリーさの魅力
イチロー選手の魅力の一つにフレンドリーな性格があります。
テレビで見るイチロー選手はタレントさんかと思うほどのサービス精神がありますし、
実際、ドラマ「古畑任三郎」のスペシャルに出た時は驚きました。
役者までやってしまうんだ!と。
これまでに野球の選手でタレントや役者に転向した方はたくさんいますが、
現役のスーパースターがやるとは驚きました。
その他、いろんな方と対談していますが(ミニ対談番組なんかもありましたよね)
その受け応えをみるといつもどこかウィットにとんだ答えが返ってきて本当に楽しい方だなあと。
後輩にも気さくに接しているみたいで、WBCの優勝祝賀会の様子をみると、みんな打ち解けて微笑ましいシーンがたくさんありました。
そんな、そんなパーフェクトなイチロー選手の引退。。
寂しいけれど、選手生活が終わってもいろいろなところでまだまだ能力を発揮されそうですよね!